離婚の手続き(離婚審判・離婚裁判)

審判離婚

審判離婚とは 調停を重ね、離婚を成立させた方が双方の為であると誰の目にも明らかになったにもかかわらず、なんらかの理由で合意成立が遠のいてしまった場合に双方の公平を図って審判が下された離婚を審判離婚と言います。 つまり、せっかく調停という手間隙をかけてきたにも関わらず、あと少しのところで合意にいたらない場合に、審判を下すことによってこれまでの経緯を無駄にしないようにするという現実的処置と言えるかもしれません。しかし、全体に対する審判離婚の比率は1パーセントとも言われておりごく稀なケースです。 審判が下される具体的なケース 合意成立が遠のくなんらかの理由として ①当事者の一方が病気等の理由で調停期日に出頭出来ない ②離婚することに関しては双方は合意しているが、財産分与・慰謝料・親権・養育費などの付随的な条件面で折り合いがつかない為に調停不成立になった場合 ③離婚に関して合意し調停が成立する期日の寸前で、当事者の一方が調停の撤回や行方不明などにより、調停期日に出頭しなくなった場合などです。 異議の申立と審判の効力 審判後2週間以内であれば異議の申立をすることが出来、理由の如何を問わず即座に審判の効力がなくなります。告知日から2週間以内に異議の申立がなければ確定判決と同様の効力を持つことになり、これを覆すことは出来ません。 審判離婚が成立したら、戸籍係へ離婚の届出をしなければなりません。(参考法令 家事審判法 第24条)

裁判離婚

裁判離婚 裁判離婚とは ◆民法770条  夫婦の一方は、左の場合に限り、離婚の訴訟を提起することができる。  1 配偶者に不貞な行為があったとき。  2 配偶者から悪意で遺棄されたとき。  3 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。  4 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込がないとき。  5 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。 ※2 悪意の遺棄とは・・・ 民法の第752条(同居、協力及び扶助の義務)に「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」とあり同居・協力・扶助の義務を負うことになっています。これらの義務に反することを悪意の遺棄と言います。 ※5 その他婚姻を継続し難い重大な事由とは・・・ 個々のケースを元に判断していくことになりますが、性格の不一致、親族との不仲、暴力や虐待、常軌を逸した異常な性関係などで認められることがあります。 裁判離婚の手続き (1)訴状提出 「訴状」を2通作成し、夫婦の戸籍謄本を一通添付して家庭裁判所に提出します。2通作成するのは、裁判所用と被告に郵送する為です。 訴状の内容は①どのような判決をしてほしいのか(請求の趣旨)②その理由(請求の原因)を明記します。通常は離婚に加えて、親権者の指定、慰謝料、財産分与についても同時に申し立てます。 (2)提起先裁判所 ①夫婦が共通の住所を持つときは、その住所地を管轄する家庭裁判所 ②夫婦が最後の共通の住所を持った場所の家庭裁判所管轄区域内に、夫婦の一方が住所を持つときは、その住所地を管轄する家庭裁判所 ③夫婦が②の管轄区域内に住所を持たないとき、及び夫婦が共通の住所を持ったことがないなどのときは、夫婦のどちらかの現在の住所地を管轄する家庭裁判所。 一審の裁判所の定めは、専属管轄といってそこに限られ、調停のときのように当事者双方が合意しても他の裁判所に変更することは出来ません。 裁判の流れ 1  原告訴状提出 2  第一回口頭弁論期日呼出状被告側へ郵送 3  被告「答弁書」作成 4  第一回口頭弁論 5  第二回口頭弁論 6  ・・以下口頭弁論の繰り返し ☆裁判所は裁判の流れの中で「和解」による解決をたびたび提案します。 7  最終弁論 8  判決言渡 (原告側の請求を認めるのか否か、その理由が記載された「判決書」が送達されます) 9  提訴 (判決に不服があれば2週間以内に高等裁判所に提訴) 10 判決確定 (「判決書」の送達を受けた日から二週間以内にどちらからも控訴がない場合) 裁判離婚にかかる費用 裁判所に納める費用・・・数千円から数万円かかります。 弁護士に支払う費用・・・*1着手金、*1報酬、実費(印紙代、コピー代、交通費、電話代)、日当(弁護士が遠方へ出張しなければならない場合の費用) *1 平成16年3月末日までは日本弁護士連合会によって着手金と報酬の上下限 が規定で定められておりました。(下記参照) 経済的利益が 300万円以下の部分 着手金8% 報酬16% 300万円を超えて3,000万円以下の部分 着手金5% 報酬10% 3000万円を超えて3億万円以下の部分 着手金3% 報酬6% 3億円を超える部分 着手金2% 報酬4% 平成16年4月1日よりその規定は撤廃されました。 日本弁護士会のアンケート結果により着手金・報酬の目安として公表されています。 離婚訴訟の段階から受任し、離婚が成立したとき 着手金 1 20万円前後 258 25.5% 2 30万円前後 518 51.1% 3 40万円前後 145 14.3% 4 50万円前後  73  7.2% 5 60万円前後   7  0.7% 6 その他      12  1.2%   (合計1013) 報酬金 1 20万円前後 220 21.7% 2 30万円前後 390 38.5% 3 40万円前後 177 17.5% 4 50万円前後 144 14.2% 5 60万円前後  35  3.5% 6 70万円前後  14  1.4% 7 80万円前後  11  1.1% 6 その他      21  2.1%    (合計1012) この説例では、子どもの親権者指定や慰謝料も求める離婚を想定しています。訴訟から受注する時の着手金は30万円前後が51%、20万円前後が25%です。 報酬は30万円前後が38%、20万円前後が21%です。 離婚に関する弁護士報酬は、手数や労力、内容の複雑さ、請求金額などさまざまな要因によって着手金にも、報酬金にも幅があります。あらかじめ弁護士に相談して下さい。 (日本弁護士連合会 2005年度アンケート結果版より抜粋)