離婚の前に考えておく事2

親権者

親権とは、成年に達しない子を監護、教育し、その財産を管理するため、その父母に与えられた身分上及び財産上の権利義務の総称をいいます。また未成年の子に対し親権を行う者を親権者といいます。 親権といっても権利というよりは義務的要素の方が強く、親権者は、親権の適切な行使に配慮しなければならず、親権者が子の監護を怠ること自体も罪ですし、その結果生じた事にも責任があります。 親権者とは本来未成年者の父母であるのが原則です。離婚をするときには、どちらか一方を親権者と定めなければならりません。(民法第819条第1項)離婚届の記載事項でもありますので決めないと離婚届け自体受理されません。お互いに親権に固執して、なかなか離婚できないというケースは多々あります。 なお、離婚後にこどもの親権者にならなかった方の親も実際の親子関係は失われる事はなく、相続権や扶養義務は変わりありません。 親権とは「身辺監護権」「財産管理権」から成り立っています。通常はこどもを引き取る親が親権者となります。しかし親権者と監護者を分ける事も出来ます。「監護者」とは「身辺監護権」の中の子供の教育に関る部分のみ権利義務があり、子供と実際に暮らし、身のまわりの世話やしつけ教育をするものです。 親権は渡せないが子供を育てるのは実際上無理というような場合や、引き取らない側の親が親権に固執している場合に、監護者を定めることがあります。具体的には父親が「親権者」、母親が「監護者」になって子供を引き取り育てるなどというケースがあります。 また、監護者は祖父母や親戚など、両親以外の人でもよいことになっています。 いずれにせよ、親権者を決める際には、子供の生活や福祉等こどもの利益を第一に考えて、夫婦間で十分に話し合う事が大切です。何も罪のない一番の被害者はこどもなのです。

養育費

養育費とは文字通り、子どもを養い育てる為の費用のことです。 養育費の額は現在、養育費算定表というものが目安として使われています。こどもの人数や年齢、親の収入などから算出できる表になっておりますもちろん絶対的なものではありませんが、実際の裁判でも目安とされていますので、話し合いの際にも十分目安となり得ます。 実態としては子ども一人で月額2万円~6万円、二人で4万円~6万円が多いようです。 養育費の額を決める方法として以下の方法があります。 ①夫婦間での話し合い ②家庭裁判所の調停・審判 ③通常裁判所での訴え 金額変更や支払い不履行の時の為に・・ 調停離婚の場合は、調書に支払い時期・支払額・支払い方法を記載しておきます。 協議離婚の場合は、公正証書に支払い時期・支払額・支払い方法、不払いがあった場合の措置、増減額が必要になった場合の措置を記載しておきます。 上記手続きを踏んでおけば不履行時に強制執行が出来ます。

面接交渉権

面接交渉権とは、こどもを引き取らない親が、別れて暮らすこどもと面会したり、電話や手紙などの方法で接触する事を妨げられない権利のことです。ただし、面接交渉権はこどもの福祉に反しない限りで認められるものです。親との接触によりこどもに悪影響を与えたり、こどもの為にならないとされる場合は、面接交渉権が制限されたり、認められないこともあります。 他の事項と比べると、離婚前に決めておくべき必要度は下がりますが、それでもなるべく離婚前に決めておくべきです 面接交渉権を定める場合には、 ・どの位の頻度で(月何回、年何回、など) ・どんな時(長期休暇・誕生日・正月・クリスマスなど) ・どこで(自宅など特定の場所か、その都度決めるのか) ・どのような手段で(一回の時間、宿泊の可否、手紙限定、電話限定など) など可能な限り具体的に決めておきます。 いずれにせよ夫婦間の感情にとらわれず、こどもの気持ちや、こどもへの影響を第一に十分話し合うべきです。